あなたの会社の矢印は、どちらですか?と問いかけてくる本書のテーマは、「会社の矢印」。
「会社には、2つの矢印が存在します。内向きの矢印と、外向きの矢印です。」
お客様やお金が出ていくのではなく、会社に向かってくる状態にすることが良い状態であり、現存する内向きの矢印の会社の例がいくつか出てきます。
会社の矢印を内向きにするためには、ファンを作って会社をブランド化することが必要とのことで、そのための具体的な方法について物凄く分かりやすく書かれています。
マーケティングの本であり、専門用語もたまに出てくるのですが、子供でも分かるような書き方でかなり深いところまで伝えてくれています。
中でも個人的に心に響いた内容としては、
カテゴリーをつくることが「ブランド」への近道 という内容。
アメリカ系の宅配ピザの店がほとんどだったところに、ナポリ系のピザという新カテゴリーを作って成功した例が出てきます。
これは、近頃よく言われる、ブルーオーシャン戦略にも通じるところがありますね。
ですが、ポイントは「探す」のでなく「つくる」という点。
競合の少ないブルーオーシャンを探している企業が多いと思いますが、自らカテゴリーを作ってしまった方が早いんです。
自分で作れば、すぐにナンバー1になれるので、そのカテゴリーでの価格決定権を持てます。
価格を上げることができれば利益に直結します。
マーケティングの基礎から、実は深い部分まで分かりやすく教えてくれる良書です。
だれかに話したくなる小さな会社 [ 浜口隆則 ]
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